2クールに渡り、視聴者が考察という形でドラマを楽しむという、新しいエンターテイメントを提供し続けてくれたドラマ「あなたの番です」がとうとう最終回を迎えることになりました。

翔太の復讐という目的は果たされるのか。犯人は一体何のために数々の殺人を繰り返したのか。これまで私たちが翔太と共に探し続けたその答えがついに明らかになります。

今回は決して見逃すことのできない『あなたの番です』最終回(第20話)のあらすじ、ネタバレ、見どころ、感想などをお届けしたいと思います。

あなたの番です 最終回 あらすじ


これまで一緒に犯人探しをしてきた二階堂(横浜流星)の裏切りにより、意識を失っていた翔太(田中圭)。目を覚ますと両手足にテープ、腕には点滴の針。黒島(西野七瀬)も同じく縛られ、針がつけられています。針の先を辿ると、そこにあったのは塩化カリウム。やがて二階堂が入ってきます。

菜奈を殺したのは彼なのでしょうか?

そして、木下(山田真歩)に床島(竹中直人)の死の真相を話すよう迫られた西村(和田聰宏)は、しぶしぶ床島の日誌を見せます。そこには、ゲームでの紙の内容などが書かれていて、西村は殺していないと主張。やがて彼の死について語り始めます。


黒幕の自白により、殺害方法や動機など、謎に満ちたこれまでの事件の全貌が、ついに明らかになります。

嘘を繰り返し心の奥であざ笑っていたのは一体誰なのか?犯人が明かす真実とは?

あなたの番です 最終回 ネタバレ

真犯人はお前だ!!

マンションで張り込んでいた南(田中哲司)は、出かけたはずの幹葉(奈緒)が不機嫌そうに帰ってきたのを見て混乱していました。

ホテルでは、目を覚ました翔太が、両手足を黒いテープで縛られ、腕に点滴の針がつけられていることに気づきます。黒島も同じく手足の自由を奪われ針がつけられています。

二人の点滴の中身は塩化カリウム。脳裏に浮かぶのは「死」です。

そこへ入ってきた二階堂は、ゾウとキリンの質問で、どちらが死ぬかを選ばせます。

翔太はゾウ、黒島はキリン。さらに菜奈(原田知世)を殺したのは自分だと発言。

自分を殺してという黒島の言葉で二階堂の目に動揺の色が現れたことを翔太は見逃しませんでした。翔太はゾウを選ぶと同時に点滴のスタンドを黒島に投げつけました。身軽に交わした黒島はニヤリと笑います。


その頃水城(皆川猿時)は田宮(生瀬勝久)に、黒島が犯人だと告げ、田宮は黒島が書いたのが元彼の波止(水石亜飛夢)だったことを明かします。さらに、黒島のアリバイは、内山(大内田悠平)の協力で映像を切り貼りした偽物であったこともわかります。

黒島は殺人を犯す度、空虚感を感じ、人殺しはよくないとわかっているので、死んだほうがいいと思うと話すのでした。

何度もAIが同じ答えを出すので、全て受け入れる覚悟で二階堂は彼女に真相を聞き、罪悪感で死にたいと言われて協力したのだと言います。二階堂は自首に導くつもりでした。

明らかになる死の真相

黒島は悪びれることなく話し始めます。

彼氏である波止をそろそろ殺そうかと思っていた矢先にゲームで名前を書いたら殺されたので、次は自分の番と、落ち込んでいた赤池美里(峯村リエ)に、誕生日に旦那さんとおばあちゃんを喜ばせるサプライズを提案。

当日隠れていた黒島はケーキのろうそくが消えるのを合図に飛び出し、おばあちゃんに袋を被せて美里と吾郎にガスを吸わせて殺害しました。おばあちゃんを残した黒島は、「すごく似合ってる。長生きしてね。」と告げていました。その後寝室に隠れ、隙を見て外に出たのです。


仲間を求めていた彼女は、脅迫されずに彼氏を殺した人物に会いたくて、ゲームの表を作ります。佳世(片岡礼子)を殺し、自分と同じ種類の人間になりたがっていた内山に処理をさせたと言います。その後ゲームを先に進めるため、浮田(田中要次)や久住(袴田吉彦)に脅迫状を送ったのです。


字を小さく書いた紙を目を細めて見ていたことに気づかれたことを知り、内山の靴で浮田を殺しました。

甲野(鈴木勝大)の遺体が笑っていなかったのは、遺族が悲しむから笑顔にさせるという黒島のこだわりを、殺人に慣れていない内山はうまくやり遂げられなかったせいだと言います。

その頃には黒島は元カレを殺したのが田宮だと気付いていて、甲野のポケットから奪った名札を送りつけたり甲野の遺族に香典を送ったのです。

さらに、内山が線路に突き落としたのは殺してほしいと言う黒島のためだったこと、彼が全ての罪を背負う覚悟で放ったダーツの矢に毒を塗ったこと、菜奈が犯人に近づき始めたので、インターンの内山を利用し、病院で菜奈と翔太の腕に点滴を刺し、どちらが死ぬかの質問に、翔太を表すゾウではなく、菜奈を表すキリンを選んだので殺したとのことでした。

翔太を救うために自分が犠牲になることを選び、泣きじゃくりながら翔太への愛を語る菜奈の姿に、翔太はとめどなく涙を流し、黒島に襲いかかりますが、二階堂が止めに入ります。

形成逆転

その時ドアを叩き声をかける南の声がしますが、口を押えられ、助けを求めることができませんでした。

なんとか二階堂に殺させようと、黒島がシーツを被せて顔が見えなければやれるんじゃないかと言ったり、とりあえず殺してみようかと言ってみたりしている間にテープをダーツの矢で破った翔太は、隙をついて黒島に馬乗りになります。

翔太の菜奈への愛と、自分の人を殺すことへの愛は同じと主張する言葉を否定し、黒島目がけてダーツの矢を力一杯振り下ろします。

けれど翔太はそのままハグ。

その時、怒りの言葉に反応したAI菜奈ちゃんが「怒ってても抱きしめる人、それが手塚翔太」と言い、「ブルだよ」と答える翔太。


黒島をハグしたことを二階堂に謝り、そのまま警察に向かいます。

ひまわり畑では普通の人になれるかもと感じていた黒島は最後に二階堂にお礼を言います。


その頃黒島宅ではまるで見つけてほしかったかのように部屋の真ん中に置かれた証拠品の数々に水城たちが驚いていました。そこに入っていた靴を手に取り、思い出話をして涙を流す南。それはほのかちゃんの靴だったのです。


そして、西村も管理人の死の真相を明かします。麻雀仲間として付き合いがあった二人。管理人が書いた吉村もそのメンバーでした。

引いたのが早苗の書いた自分の名前だったことで傷つき、屋上から飛び降りて402号室の前で首を吊ろうと目論んでいた管理人。早苗に脅迫状を送り、書いた紙を貼り出したのは西村でした。

住人たちのその後

式場で、タキシードを着て一人たたずむ翔太。振り返ると二階堂が現れお祝いの言葉をかけます。


田宮は刑務所の中で面会中に君子(永野里美)と芝居の稽古。


早苗(木村多江)は法廷で涙ながらに後悔を語り、また家族3人で暮らしたいと願っていました。


北川親子はただ平和に散歩できる幸せを噛み締めています。


藤井(片桐仁)、桜木(筧美和子)、久住はそれぞれ刑務所で愛する人を思っていました。


石川家の4人はいつものように柔道着でランニング。


児嶋(坪倉由幸)は佳世の写真に行ってきますと言い仕事に出かけます。


クオン(井阪郁巳)はシンイー(金澤美穂)と一緒になるため自首を決意。


(中尾暢樹)は仕事場で給食係のユニホームのままあいり(大友花恋)にプロポーズし、OKをもらっていました。


マンションを出ていく南を手を繋ぎ見送る蓬田(前原滉)と木下。


幹葉に彼女といるところを目撃された水城は、手作りの手帳をプレゼントされます。そこには管理人さんの手作りネームプレートの裏に描かれていたのと同じいくつもの目が描かれ、インディアンの魔除けだと幹葉。

赤池幸子謎のダイブ

その後幸子(大方斐紗子)の元を訪れた水城は、ボケたフリをする彼女に、芝居を辞めてほしいと言います。

黒島の母親は幸子の夫が浮気してできた子供で、黒島宅の名義は幸子だったのです。

事情を知る美里は、ゲームで幸子を殺させようと企んでいました。シュシュを探しに管理人室を訪れた幹葉が管理人とその話をする美里に出くわしたそうです。


翔太と二階堂はいつもの様に鍋で夕食中、インターホンが鳴ります。

しかしカメラ画像には何も映し出されず、廊下に出ても誰もいません。部屋に戻ろうとしたその時、物音がしたほうに目をやると、奥から無人の幸子の車椅子がこちらに向かってきます。

そこには「あなたの番です」と書かれた紙が…


その頃幸子は縛られ、施設の屋上に放置され、怯えていました。

次の瞬間まっ逆さまに転落して物語が終わります。

あなたの番です 最終回 見どころ

今回の見どころは、はっきり言って全てです。

しかしまずは、裏切り者は誰なのかですよね。追い詰められても怯まない殺人鬼の正体と、その人物が語るこれまでの犯行の一部始終は言うまでもなく今回の最大の見どころとなります。

これまでたくさんの人がさまざまな考察をしてきた「あなたの番です」。

特にゾウさんとキリンさん問題には苦戦しましたよね。今回ついにその質問の意味が明かされます。菜奈はなぜ殺されなければならなかったのか、その真相に驚愕します。

そして、真相を知った翔太が取った行動や愛を語る熱さ、菜奈との関係性など、翔太らしさ満載の結末にも注目してほしいです。

二階堂と黒島をはじめ、マンション内の恋愛のその後や、ようやく平穏な日常が戻った住人たちのその後についても描かれているので、そのあたりも最終回ならではの見どころとなります。

あなたの番です 最終回 注目キャスト


今回注目したのは、反撃編が始まってからマンションの住人に加わり、翔太のバディとして事件の真相を探ってきた二階堂を演じている横浜流星さんです。

小学6年生でスカウトされ、芸能事務所に所属した横浜流星さんは、ファッション雑誌のモデルなどで活躍されたのち、2012年、テレビ朝日系で放送された「仮面ライダーフォーゼ」で初のテレビドラマ出演を果たし、同年映画「ジョーカーゲーム」にも出演。

その後は俳優として数々の作品に引っ張りだこの人気者になりました。

特に2019年、TBS系で放送されたドラマ「初めて恋をした日に読む話」では年上の塾講師に恋をするピンク頭の由利匡平役で世の女性たちを虜にしました。

ルックス、演技力だけでなく、コミュ力やセルフプロデュース力にも長けていそうな横浜流星さん。

さらに今回のドラマ内でもキレッキレの身のこなしで話題になりましたが、初段の腕前を持つ極真空手で、中学3年生で世界大会優勝するなど、非の打ち所がないまさにイケメン中のイケメン!

前回のラストで二階堂に締められる翔太を見た時、どうか黒幕が二階堂じゃありませんようにと願って迎えた最終回。二階堂の感情はとても複雑なものだったはずですが、その全てを完璧に表現されていたように思います。

喜怒哀楽を表現できる俳優さんはたくさんいますが、その幅の広さに驚かされ、何通りもの涙や表情で表現された二階堂の想いに涙が止まりませんでした。

あなたの番です 最終回 視聴者の反応





感想

フィボナッチ数列関係ないんか〜い!
って突っ込んだのはきっと私だけじゃないですよね。

あれやこれやと伏線らしきものを拾い集めては考察してきたあな番ファンからしてみれば、なんとも言えない結末…。

菜奈を殺したのには何か深いわけがあると思いきや、気づかれたからという単純な理由。

他の人たちも大した理由もなく、大したトリックもなく、どこで道具を手に入れたとかもなく、よくもまぁあんなにサクサクと人殺しができたもんですよね。

回収されていない伏線らしきものも多数あり、ゾウさんとキリンさんのくだりもなんだか取ってつけたように理由が明かされててがっかり。

私たち、謎解きに夢中で欲しがりすぎてたんですかね?


黒島の自白シーンは胃が気持ち悪くなるほどとにかく不快でした。私が翔太なら殺してました。きっと。

黒島の事情。

あるのかもしれない。

望んでそうなったわけじゃなくて、本人だって苦しんだのかもしれない。でも、あの開き直り方を見れば、話の通じる人間じゃないとわかります。

愛を語る翔太をバカにする姿なんてもう、憎たらしすぎて緑の液体ぶっかけてやりたくなりました。


緑の液体…
今となっては幹葉のそんな行動も、グッジョブ!って言いたくなります。

菜奈の最後を知った翔太の胸の痛みや、黒島の心を救いたいと心から思ったのに結局殺しの手伝いをさせられそうになった二階堂。どちらもあまりにかわいそうでしたが、二人ともすごかったですね。

本当に強くて優しい人たちで、このコンビ最強!って思いました。

まとめ

これまでのドラマにはなかった楽しみ方で半年もの間私たちを飽きることなく楽しませてくれた「あなたの番です」。衝撃の展開の連続で、怖いの先にあるワクワクを与えてもらいました。

そしてこのドラマのもう一つの強みは、キャラクターが愛されたことだったのではないでしょうか。

はじめは正直知らない役者さんだらけでパッとしないと思っていた私。けれど、あっという間にそれぞれのキャラクターの持つ魅力に引き込まれて行きました。

こんなに全てのキャラクターを輝かせるドラマってそうそうないですよね。終わってしまったと思うととても寂しいです。

しかし、ラストの衝撃のシーンから、続編があるのではとの声も出ています。その声が現実になることを願います。


以上、
『あなたの番です』最終回20話赤池幸子の謎。ネタバレあらすじ感想
をお届けしました。