現代社会でもっぱら重要視されている危機管理というジャンルに焦点を当て、弁護士でありながら法廷に立つことなく数々のトラブルを解決する鈴木法律事務所の危機管理部の戦いを描いたドラマ、「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」


クライアントの立場を優先しながら、それに関わる問題をクリアにしていくことで見えてくる真実を映し出すストーリーと、さまざまに張り巡らされた伏線を回収していく危機管理部の見事な仕事ぶりで、ドラマは回を重ねるごとに面白みを増しています。


今回彼女たちの元にはどんな依頼が持ち込まれるのでしょうか。

ゲストキャストは遠野なぎこさんデビット伊東さん。

そんな気になる第5話のあらすじ、ネタバレ、見どころ、感想などをお届けしたいと思います。

スキャンダル専門弁護士QUEEN 5話 あらすじ


テレビでも有名な経済評論家、木村よう子(遠野なぎこ)が鈴木法律事務所の危機管理部に訪れました。

彼女によると、離婚をしたいけれど夫が応じてくれないということでした。

以前は人気があった彼女の夫であるタレントの中山昌平(デビット伊東)は、いつしか落ち目になり今はめっきり仕事がありません。

揃ってCMにも出演し、オシドリ夫婦と言われるほどに仲が良いと評判だった二人。

離婚専門の弁護士に頼もうとした氷見(竹内結子)や与田(水川あさみ)に対し、危機管理を頼みに来たと言う彼女は夫のDVによるものとして腕のアザを見せました。


記者の東堂(泉里香)に与田がそのことをリークすると狙い通り記事によって中山は世間からバッシングを受けます。

すぐに離婚に応じることになるはずが、中山が生配信で釈明する事態に。

彼はDVは事実無根で、妻を愛しているから離婚する気はないと言います。

氷見たちは、木村に彼の発言が本当なのか問いますが、彼女は離婚したいと言うばかり。

氷見たちは彼女が何かを隠していると考え、調べることにするのでした。

スキャンダル専門弁護士QUEEN 5話 ネタバレ


ある日経済評論家の肩書きを持つ木村よう子は夫と離婚したいと鈴木法律事務所を訪ねてきます。

彼女はワイドショーの辛口コメンテーターとしても有名で、近頃芸能界を騒がせている不倫の話題にも厳しく批判の声を上げていました。


危機管理部はようやく長めの休みを取ることが決まっており、氷見たちはなんとかして断ろうとしますが、今回の依頼に際して金に糸目はつけないと言う木村の言葉に副所長の鈴木(バカリズム)は強引に依頼を引き受けます。


氷見は離婚専門の弁護士に頼もうとしますが、あえて危機管理部に依頼をしに来た様子の彼女は、夫のDVによってできたと言う腕のアザを見せ、裁判や調停をせずに、すぐにでも夫と縁を切りたいのだと強い覚悟を持っていました。


一時期はゴールデン番組の司会を長年務めるなど、活躍していた彼女の夫、タレントの中山昌平(デビット伊東)は、今はすっかり落ち目になりほぼ仕事をしておらず、ヒモ状態でした。


与田が記者の東堂に中山のDV疑惑を伝え、それについての記事が掲載されると、当然中山は世間から叩かれることになり、その後生配信で、暴力に関する疑惑は事実無根であると釈明し、妻への愛を語り離婚の意思はないと主張します。


もしも中山の発言が本当なら木村が嘘をついていることになります。

氷見は、DV以外に離婚したい理由はないかと尋ねますが、彼女はとにかく離婚したいものはしたいと言うだけでした。

どうやら何か隠し事をしている様子の彼女を調べることになる。


マスコミに取り囲まれた木村宅にボディガードとして潜入した真野(斉藤由貴)は、彼女がいない隙にタブレットの暗証番号を推測し、中に残っていた検索履歴から、夫のDVによるものと言っていた腕のアザは彼女が自分でつけたものだと突き止めます。


一方、テレビ局を訪れた氷見と与田は、中山について数名の関係者を訪ねる。

人気がある頃は羽振りが良かったけれど、今では付き合いも減り、夜遊びすることもなくなり、局でもらったお弁当で食事を済ませていること、それでも1本2000円もする水を飲むなど、健康にはお金をかけていたことを知らされます。


中山の仕事が終わるのをテレビ局の前で待ち、出てきた彼を尾行した氷見と与田。

ジュエリーを買った後マンションに戻り、駐車場で車から出たところを借金取りに囲まれてしまった中山を助けます。

そしてどうして離婚しないのかと中山に問うと、妻を愛しているからと言います。

しかし購入したジュエリーは奥さんの為のものではない様子で、誰に渡すのかと尋ねるとごまかすのでした。


中山の自宅を向かいのビルから見張っていた藤枝(中川大志)は、女性にプレゼントを手渡す中山の姿を窓越しに写真に収めます。


木村は夫の不倫をすでに知っていたものの、惨めな思いをしたくなくて言えなかったと言い、それが原因で離婚を望んでいたことがわかりました。

しかし仕事のことを考えると離婚を公にしたくはないと言います。


その後週刊誌に木村が若い男性と仲睦まじい様子で腕を組んで歩いている写真とともに不倫報道が出てしまい、それを受けて中山はついに離婚届にサインをし、氷見たちの任務は完了。

かと思われましたが、真実はほかにありました。


実は不倫現場として藤枝が撮った写真に写った女性を見た時、氷見はあることに気づいたのです。

不倫相手とされる女性は神田貴理子(冨樫真)という人物で、一部では有名な拝み屋であることがわかりました。

自分のせいで中山が洗脳されてしまったのだと責任を感じていた木村は、離婚という手段を使って突き放せば目を覚ましてくれるのではないかと考えたのでした。

それを受けて氷見は、あろうことかワイドショーで不倫に対して痛烈に批判をし、主婦の味方として人気を得ている木村に不倫をしているフリをする提案をしたのです。

氷見はそれによって木村の仕事は激減することになり、その結果神田は中山に離婚を勧め、お金がなくなったら彼から離れていくと考えていました。

氷見の思惑通り、木村の不倫は瞬く間にニュースになって世間に広がり、彼女は報道されている内容は事実だと認め、謝罪会見を開くことになります。
そして多額の慰謝料を支払い離婚が成立。


一方、美味しい話があると真野が拝み屋の神田に嘘の誘いのメールを送り、うまい具合に乗ってきた彼女は金融商品取引法違反の罪で逮捕されます。

そして氷見と与田に連れられ中山の元を訪れた木村は、全て失ったと嘆き自暴自棄になっている中山に自分の本当の気持ちを伝え、二人はやり直すことになったのです。


その頃、氷見に気をつけるよう東堂に忠告してきたフリーランス記者の茂呂(佐野岳)が消え、そのことに氷見が関係していると考えた東堂は氷見と会っていました。

東堂の話を聞いた氷見はごまかし、意味深に笑みを浮かべて去って行きました。

スキャンダル専門弁護士QUEEN 5話 見どころ


今回は夫との離婚を希望するある女性の依頼をきっかけに物語がスタートしますが、彼女がなぜ離婚専門の弁護士ではなく危機管理部に依頼することになったのか、そこには氷見たちが想像もしていなかった理由が隠されていました。


鬼嫁コメンテーターとして世間に認知されている彼女が夫との決別を決意したのは一体どうしてなのでしょうか。


離婚したいと頑なに訴える彼女の依頼に応えるため、氷見は離婚するつもりのない夫にどのような方法で挑むのか、氷見らしいあり得ない強引な手段が今回の大きな見どころとなります。


そして、近頃めっきり女優としての仕事を目にすることがなくなってしまった遠野なぎこさんですが、繊細な感性を持つ彼女が、強気な発言を繰り返しながら内面は繊細な心を持つ木村というクライアントの女性をどう演じるのかも注目です。

スキャンダル専門弁護士QUEEN 5話 注目のキャストは?


今回注目したキャストは、クライアントである経済評論家の木村よう子を演じた遠野なぎこさんです。

青木秋美という名義で1989年にNHKで放送された銀河テレビ小説「ある時は妻」で女優デビューした彼女は、1994年に遠野凪子と芸名を変更し、さらに2010年に現在の遠野なぎこに改名されています。

とても綺麗な顔立ちで演技に対する評価も高く、1999年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「すずらん」でヒロイン、常盤萌を演じた他、2005年に放送された昼ドラ「冬の輪舞」でヒロイン、水島しのぶを演じて高視聴率を記録するなど、多くの作品に出演されていた彼女。


2009年に交際半年で一般男性と結婚し、その後わずか72日間で離婚したことが話題になりバラエティー番組でもよく見かけるようになりました。


赤裸々にプライベートを語る彼女は少し変わった人という印象を受けましたが、彼女は幼い頃両親に虐待されて育ったそうで、そんな辛いことがありながら子役として劇団でがんばって自分の居場所を見つけたことはすごいと思います。


そんな経験をしてきた彼女だからこそ、今回の木村よう子のような、他人に厳しいようで実は他人の弱さを受け止めて愛せる女性をうまく演じることができるのかもしれません。

最近ではバラエティーの印象が強かった彼女ですが、今後、女優としての彼女の姿もたくさん見たいと思いました。

スキャンダル専門弁護士QUEEN 5話 感想


夫婦にはいろいろな形があるとは思いますが、木村と中山は相手のことを思う行動がすれ違いを生んでしまうというなんだか切ない夫婦でした。

クライアントである木村の希望を叶えるには、不倫をでっち上げて多額の慰謝料を払い離婚が成立という結末でもよかったものの、氷見たちは拝み屋である神田を逮捕に追い込んで中山を救ったことで慰謝料を奪われることもなく、木村が本当に望んでいた願いを叶えることに成功しました。

危機管理部だからこそ依頼内容だけに目を向けるのではなく、依頼主が言えずにいる胸の奥の真実を探し出して解決することができたのだとしたら、少々強引な彼らのやり方にも納得せざるを得ない気がしました。

ただ、今回なんだか元気がなかった与田の様子が少し気になりました。

地位も名誉もなにもかも捨てて甲斐性なしの夫とやり直すことを選んだ木村の思いが理解できなかった彼女の中にも何か秘めたものがあるのでしょうか。

そして、氷見らしいと言った鈴木の言葉もきになります。

そろそろキャラクターたちの過去や人となりが描かれる予感がしますね。

スキャンダル専門弁護士QUEEN 5話 まとめ

人の裏の顔を探って弱みを握り、それを利用して問題を解決するといういやらしいやり方が目立つ危機管理部。

その仕事ぶりには賛否両論あって当然だとは思いますが、過程がどうであれ氷見は最終的にはあちこちに立った波を全てフラットにしてくれるんですよね。

今回の木村の依頼でも、離婚したいという依頼に対してさまざまな方向に考えを巡らせて解決方法を導き出した危機管理部でした。

何も失わずに解決されるこれまでのリーガルドラマとは違い、大きなものを失わないと得ることのできないものを守るためにクライアントが捨てる選択をすることになるこのドラマ。

完璧なハッピーエンドを求めてしまう私としては素直に喜べない結末に納得いかない回もありましたが、これこそがこのドラマの真骨頂なのだと思います。


以上、「スキャンダル専門弁護士 QUEEN-5話ネタバレ!ゲストは遠野なぎことデビット伊東」

をお届けしました。